中日新聞にて、古民家「源七」につづく「末広の家」の貸出し開始が新聞記事となりました。古川の伝統的な街並みには珍しい数寄屋建築です。この家屋との出会いはドラマチックでした。解体を覚悟した所有者様が同紙5月14日「ようこそ!里山オフィス」の記事をご覧になり、取り壊し直前にご相談にいらしました。新聞記事では、古民家オーナー様との出会いや実際にご利用頂いた企業様からの生の声が掲載されています。

「古民家貸し出し反響大」

飛騨地域の空き家や古民家を企業に貸し出し、再活用に結び付けようと飛騨市の建設会社「柳組」と観光コンサルティング「美ら地球(ちゅらぼし)」が共同で手掛ける里山オフィス事業。今月から2棟目の物件貸し出しが始まったが、都内のIT会社が関心を示すなど反響は大きい。事業担当者は「新しい働き方のモデルケースにしてもらいたい」と意気込む。(島将之)

「都内のIT会社 安らぎ空間 ストレス解消」

貸し出しが始まったのは、飛騨市古川町末広町の数寄屋家屋。高齢の所有者が都市部に移り住み、解体直前だったところ、親族が本誌で紹介された里山オフィス事業を知り、所有者の了解を得て貸し出しを申し出た。

築40年余の木造2階建てで、広さ135平方メートル。茶室の趣を取り入れた造り。内部の障子の建具などの細工が精巧で、玄関前には大小の石が敷き詰められるなど伝統旅館さながらだ。

都市部の企業に格安で体験利用を募ったところ、携帯電話のウェブサイトなどを開発する都内のIT会社が手を挙げた。視察に訪れた社長(37)は「パソコンと電話さえあれば仕事はできる。落ち着いた環境でスタッフのストレス解消にもなる」と好感触を持った。

10月まで社員数人ずつが交代で飛騨に入りし、休暇でのんびりしたりパソコンを持ち込んで仕事をしたり、使い心地を試す。IT事業は物流コストの懸念がないため飛騨地域での開業は可能といい、社長は「理想は飛騨で開業して、地元のエンジニアを呼び寄せることができたら」と話す。

飛騨市古川町数河にある貸し出し一棟目の空き家は、都内のコンサルティング会社が新人研修などの短期利用をする予定。柳組の竹川恒平さん(31)は「将来的には一年どっぷり使ってもらいたいが、企業側にも前例がないので、試しに使ってもらうことが第一ステップになる」。現在も複数の企業から問い合わせはあるといい、11月末まで体験のモニタリングを続ける。

美ら地球が2009年から3年間、飛騨地域の民家を調査したところ、2割が空き家で3割以上が居住者2人以下だった。高齢化で今後の家屋の維持が危ぶまれる中、居住に留まらない活用が課題となっている。(中日新聞2012年9月22日)

*記事に紹介されている「末広の家」です。

*末広の家のモニタリング期間を2013年3月31日まで延長しました。詳しくはこちら