古川に春を呼ぶ ”抽選祭からはじまる古川祭”
「起し太鼓主事」が担当する起し太鼓の様子。起し太鼓のルートから配役まであらゆることを決めてる大切な役割です。

「起し太鼓主事」が担当する起し太鼓の様子。起し太鼓のルートから配役まであらゆることを決めてる大切な役割です。

 

飛騨古川ではまだ雪の残る毎年3月の第一日曜日、気多若宮神社で厳粛に執り行われる「くじびき」があります。

それが古川祭の抽選祭。古川祭が行われる古川町内は、青龍組、白虎組、朱雀組、玄武組に4つの組に分けられていますが、毎年このうちの一組が起し太鼓(古川祭のメインアトラクション)を執りしきる「起し太鼓主事」となり、起し太鼓のルートから配役まであらゆることを決めていきます。

 

また、町内は古川の11の屋台組に分かれていますが、「屋台主事」もこのくじびきで決まります。屋台主事は天候による屋台曳き揃え決行判断や屋台の曳き引きまわしの順路、駐台箇所、時間配分などを執りしきり、祭りには大変重要な役割を果たします。各台組の代表は、紋付袴姿で気多若宮神社の本殿に集まり、いまかいまかと宮司がよみあげる組名を待ち受けるのです。

「起し太鼓主事」が担当する起し太鼓の様子。起し太気多若宮神社で毎年3月の第1日曜日に行われる抽選際の様子。主事に選ばれた組はその年の祭りの準備にすぐにとりかかり、大忙しの1ヶ月です。

「起し太鼓主事」が担当する起し太鼓の様子。起し太気多若宮神社で毎年3月の第1日曜日に行われる抽選際の様子。主事に選ばれた組はその年の祭りの準備にすぐにとりかかり、大忙しの1ヶ月です。

 

起し太鼓主事の代表は「総司(そうつかさ)」と呼ばれ、主事を形成する400~450世帯をまとめ上げ、副司、総務局、会計局などのキーポジションを決め、祭りの準備に入ります。起し太鼓の上に乗る太鼓打と共に「総司」は大変名誉なことで、古川町民ならだれもが一生に一度はと夢見る役割です。

 

配役には次のようなものがあります。

太鼓打(太鼓にまたがって打つ人・横で打つ人)、本衛(櫓の上でちょうちんを振り、櫓の進路方向を指示する)、櫓担い(櫓を担ぐ人70~80名)、後衛(付け太鼓から守る役100名余り)・前衛(櫓を安全に進行する役20名)、行列進行指揮(10名)、櫓進行指揮(8名)、救護係(ケガのとき救急処置をする)、点灯係(本衛や丸子提灯へのロウソクの補給-高張提灯25余本、丸子提灯700~750本!)、酒・焚き火係(休憩箇所での酒の振る舞い、焚き火の準備)、菓子係(丸子ちょうちんを持ち、女性・子供に菓子を配布する)などがあります。

屋台主事がすべて仕切りまとめる屋台の様子。順路、時間配分、駐車箇所などを決めるのが屋台主事の役割です。

屋台主事がすべて仕切りまとめる屋台の様子。順路、時間配分、駐車箇所などを決めるのが屋台主事の役割です。

主事となった世帯の家族には、男性には裸男などになる出役、女性や子供には丸子提灯を持つ出役で、家族総出の参加になります。

起し太鼓を進行するには、多くの人手と結束力が必要で、地域の絆も自然と深まっていくのです。

 

抽選祭を期に古川の町は一気に祭一色。屋台組毎の総寄り(会議と懇親会)、お囃子、獅子舞の練習、などが始まり、夜歩くと、あちこちで笛の音や太鼓の音がきこえてきます。

(この記事はSatoyamaExperienceの過去の記事です)

 

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