山之村

岐阜県には、地図に載っていない人口200人ほどの村があります。

そこは、岐阜県の高山市から車で2時間ほど行った北アルプスの山麓、飛騨市神岡町地域に位置する「山之村」という村です。標高1000mの高原にある7つの集落(伊西・森茂・岩井谷・下之本・瀬戸・和佐府・打保)の総称を「山之村」と呼んでいます。

山之村は、700年の伝統と歴史が残る農村地域で、昔ながらの茅葺屋根の民家があり、農山村の原風景を色濃く残していることから、2009年には「にほんの里100選」に選ばれています。

山之村の冬は大変厳く、毎年冬には4~5mもの雪が降り、昔の住民は命がけの冬を過ごしていました。江戸時代に火種を絶やしてしまい集落が全滅したという昔話もあるぐらいです。昔の人々は、大雪のため冬に山之村に訪れることも村から出ることもできず、自給自足の生活をしていました。現在の山之村は除雪されており、地球温暖化のため積雪も減り、昔のように冬に数ヶ月孤立することはありませんが、冬を過ごすための知恵が蓄積された宝庫の山です。

例えば、この地域ならではの冬の保存食「寒干し大根」 。極寒の中でしか作れず、大量生産もできないこの珍味は大根の美味さが凝縮されて、都会から飛騨へ移住した若者達からは密かに人気を集めています。また、「虫供養」 「じゅずくり」「道切り」「寒だめ」など普段聞き慣れない伝統的な行事や風習が多く残っています。これらの風習も一つ一つ掘り下げて行くと理にかなっていて、昔の人々が生きて行くために必要な知恵が多く詰まっています。

「陸の孤島」とも言われ、今でも冬期は、神岡町から車で1時間かかりアクセスしづらい山之村ですが、ここを訪れれば、誰もが想像する日本の「ふるさと」に出会えることでしょう。

 

山の村

観光地でもないのに未だに茅葺き屋根の家を大切に使っている山之村の住民。住民らはほとんど自給自足の生活をしていて、その生活ぶりは昔ながらの知恵の宝庫です。

(この記事はSatoyamaExperienceの過去の記事です)

 

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