神様をお迎えするために 〜祭のやわい〜

古川祭 やわい

住民が自宅前の道を塩で清めてる様子。このように、町全体で神様をむかえておもてなしする準備を行います。

 

年に一度、祭の日には、神様を町にお迎えする大事な大事な日。各家庭では神様をお迎えするための準備がいろいろあります。まずは家の中は、大掃除、障子の張り替えの他、お客を迎えるため普段は使用しない建具に変えたり(たとえば春慶塗の建具)、屏風をそろえます。

また、例祭に着用する紋付羽織袴・裃の着物、お客用の座布団、ご馳走を盛り付ける丼や皿の器にお膳など道具を土蔵から出して準備にとりかかります。

祭り当日は、雑多な家の中を神様が見てしまうことのないよう、通り側には簾または垂れ幕をかけます。 玄関にはのれんをかけ、家の前にはちょうちんを立てます。ちょうちんをぶらさげるちょうちん立てには、晴れの日用のうるし塗りのものと雨の日用の塗りを施していないものの2本あるというのも驚きです。 祭当日の朝には、神様ののる御神輿の順路にそって、道を清めるため塩をまきます。各家庭で撒いた塩の道がつながって、一直線につながり、陽の光に輝くのは非常に美しい風景です。

古川祭 やわい また、女性陣が大忙しになるのが「呼び引き」の準備。「呼び引き」とは、親戚、友人、取引先などあらゆるつながりのある人々を家にお招きして、「ごっつぉ」(ごちそう)を出してもてなすことです。古川では友人のそれまた友人など知らない人でももてなす風習があります。

ふるかわ祭 やわい

「呼び引き」の「ごっつお」が並んでいる様子

祭料理は、旬の「あずき菜」や「饅頭」の天ぷらをはじめ、このようなハレの日のために保存しておいた姫竹やゼンマイなどの山菜、さらに飛騨牛や寿司など、ありとあらゆるごちそう、そして酒。古川には2つ酒造がありますが、古川祭の2日間に消費される酒の量がいかにすごいかは、来てみればわかります。

このように現在も受け継がれる祭のやわいを通して、人々が今もこの神事をいかに大切にしているかが伝わってきます。

 

(この記事はSatoyamaExperienceの過去の記事です)

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